アメリカの大学院 >> 大学院の基本知識
大学院の種類
アメリカの大学院には学術系の大学院(Graduate School)と専門職系の大学院(Professional School)の2つに分けられます。学術系の大学院は一般的に言う大学院のことで、学術的なことを勉強したり研究を行います。専門職系の大学院は専門職に就くためのプログラムを提供しています。弁護士だったらロースクール、医者ならメディカルスクール、経営ならビジネススクールなどです。
私は専門職系の大学院のことは良く分からないので、ここでは学術系の大学院について説明します。また、学術系大学院に関しても文系のことは良く分からないので、ここに書いていることは基本的に理系大学院のことです。
大学院のプログラム
学術系の大学院はマスタープログラム(修士課程、もしくは博士課程前期)とPh.Dプログラム(博士課程、もしくは博士課程後期)の二つがあります。日本の場合、博士課程に入る場合、修士課程を修了し修士号を持っている必要がありますが、アメリカの場合は学部卒でいきなりPh.Dプログラムに入ることもできます。マスタープログラムとPh.Dプログラムは別ものとなっています。
大学によりますが、マスタープログラムの学生が途中でPh.Dプログラムに切り替えることもできます。もちろん、それを認めていない大学もあります。逆に、Ph.Dプログラムの学生が途中でプログラムを退学するために、修士号だけ取って卒業することもできます。
各プログラムの内容は大学によって大幅に異なるので、必ず行きたい大学のプログラムを調べた方が良いです。
マスターとPh.Dの違い
アメリカの大学院においてマスターとPh.Dの違いを説明する前に、日本の大学、大学院における理系のプログラムの概要を説明します。おそらく、このページを閲覧されている方は、理系の方が多いと思いますが、簡単におさらいします。
まず、理系の場合、4回生になると研究室に配属され卒業論文の作成に取り掛かります。そして、修士課程に進学すると2年間をかけて修士論文のために研究をします。ほとんどの学生は修士課程を修了すれば、企業に就職し、大学に就職したい方や博士号を取ってから企業に就職したい方は、博士課程に進学します。したがって、日本の大学の場合、学部生から研究活動が始まります。
これに対し、アメリカの大学院では、研究活動を開始するのはPh.Dプログラムの2年目か3年目ぐらいからです。したがって、アメリカの場合、マスタープログラムの学生は基本的に研究活動をしません。ただ、大学によっては卒業条件に論文を書くことになっている場合、研究はしますが、マスターの学生が中心になって研究をすることはありません。マスタープログラムの学生が研究活動を行う場合、Ph.Dプログラムの学生の補助、もしくは指導教授が付っきりで指導します。日本の修士課程の学生の用に自分でテーマ、アイディアを考えて研究することは稀です。
また、日本の場合、修士課程の学生でも企業に就職して研究職に就くことが可能ですが、アメリカの場合はPh.Dを持っていなければ研究者として認めてもらえず、マスタープログラムを卒業しただけで研究職に付くことはほぼありえません。
したがって、将来、アメリカで研究職に就きたい方はPh.Dを取る必要があります。逆に研究者でなく技術者になりたい人はPh.Dを取る必要はありません。
卒業にかかる年数
日本の大学院の場合、修士課程は2年、博士課程は3年です。まず、修士課程で留年する人はいません。そんな人はそもそも大学院に進学しません。一方、博士課程は3年ですが、3年たっても博士号を取れない場合があります。この場合、博士課程を退学することになります。博士課程満期退学というやつです。博士課程だけクリアして、仕事をしながら博士号をとることになります。
一方、アメリカの大学院は学生によってプログラムを終えるのに必要な期間が異なります。原則としては大学が要求しているプログラムをクリアすれば卒業できます。マスタープログラムの場合は2年~3年、Ph.Dプログラムの場合は平均で6年ぐらいかかります。特にPh.Dプログラムは個人差が激しいです。基本的に大学側は4年~5年で卒業できるようにプログラムを組んでいます。頑張れば3年で取れるらしいですが、基本的に5年~7年かかります。
各プログラムは大学によって変わるので、必ず行きたい大学のプログラムの詳細を調べた方が良いです。基本的に大学のホームページでプログラムの詳細や卒業に必要な条件が公開されています。